相続・事業承継

小規模宅地等の評価減の特例での節税

小規模宅地の特例とは

被相続人の居住用や事業用であった宅地等に高額な相続税を課されると、被相続人が死亡した後、相続人が居住したり、事業を引き継ぐことが困難になってしまいます。そこでこのような一定の要件を満たした宅地については、通常の評価額から一定額の評価減を受けることができます。この制度を小規模宅地等の評価減の特例といいます。

適用の要件

  • 被相続人または被相続人と生計を一にする親族の、事業用または居住用の宅地であること
  • 建物または構築物の敷地であること
  • 申告期限までに遺産分割が終了していること

減額割合、限度面積

利用区分減額割合限度面積
居住用特定居住用宅地等80%330㎡
事業用特定事業用宅地等80%400㎡
事業用特定同族会社事業用宅地等80%400㎡
貸付用貸付事業用宅地等50%200㎡

被相続人の配偶者が取得した宅地の場合

所有要件も居住要件もいりません。

また、2018年7月の民法・相続編の改正により、「配偶者居住権」が創設されています。施行は2020年4月1日です。

配偶者居住権とは、夫婦の一方が亡くなったときに、遺産分割または遺言により、その配偶者が住んでいた被相続人所有の建物につき、終身または一定期間、無償で住み続けられる権利です。

この配偶者居住権は、建物に関する権利ですから、宅地等にかかる特例である小規模宅地特例の適用を受けることはできません。

同居親族の場合

所有要件及び居住要件が必要です。

配偶者も同居親族もいない場合(家なき子特例)

配偶者も同居親族もいない場合、別居している親族が相続しても小規模宅地等の特例を受けることができます。いわゆる家なき子特例です。

相続開始前3年間のうちに日本国内に持ち家がない賃貸暮らしの親族などに限られ、所有要件を満たす必要があります。

相続開始時において居住の用に供していた家屋を過去に所有していたことがある場合には適用できません。不動産の名義を変えて無理やり家なき子特例を使うやり方が禁止されたのです。

被相続人と生計を一にしていた親族の場合

相続の開始の直前において、被相続人と生計を一にしていた親族の事業又は居住の用に供されていた宅地等は小規模宅地等の特例の対象となります。別居している場合には、経常的な生活費の援助を一方が他方に与えていれば、該当すると考えられます。

その場合、申告期限まで所有し、居住し続けている必要があります。

特定居住用宅地等の適用要件の緩和

  • 二世帯住宅は、内部で行き来ができるか否かに関わらず適用対象となります。ただし、区分所有登記がなされている建物を除きます。
  • 被相続人が老人ホーム等に入所していた場合には、一定の要件(必要な入所であること、入所後、他の者の居住の用その他の用に供していた事実がないこと)などを満たせば適用可能です。

特定事業用宅地等の要件

  • 被相続人の事業の用に供されていた宅地を、事業を承継した親族が取得し、申告期限まで所有し、事業を継続していること。
  • 被相続人と生計を一にしていた親族の事業の用に供されていた宅地を、その親族が取得し、申告期限まで所有し、事業を継続していること。

なお、相続開始前3年以内に事業の用に供された宅地には適用できません。

駐車場

アスファルトや砂利を施している場合は構築物の敷地として利用されていることとなり、要件を満たせば小規模宅地の特例(を受けることができますが、ロープを張っただけなどの青空駐車場の場合は受けることができず、事業性の有無が重要です。ただし、特例を受けられれる場合でも減額割合は50%です。

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